グエムル-漢江の怪物-
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| グエムル-漢江の怪物- | |
|---|---|
| 괴물 | |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ |
| 製作 | チョ・ヨンベ |
| 出演者 |
ソン・ガンホ ピョン・ヒボン パク・ヘイル ペ・ドゥナ コ・アソン |
| 撮影 | キム・ヒョング |
| 編集 | キム・サンミン |
| 配給 |
ショーボックス 角川ヘラルド映画 |
| 公開 |
2006年5月21日 (Cannes) 2006年7月27日 2006年9月2日 2006年11月22日 2007年3月9日 |
| 上映時間 | 119分 |
| 製作国 | 韓国 |
| 言語 | 韓国語 |
| 製作費 | 112億ウォン($1,200万)[2][3] |
| 興行収入 | |
| グエムル-漢江の怪物- | |
|---|---|
| 各種表記 | |
| ハングル: | 괴물 |
| 漢字: | 怪物 |
| 発音: | グェムル |
| ローマ字: | Monster |
| 英題: |
The Host (Goe-mool)[7] |
『グエムル-漢江の怪物-』(グエムル ハンガンのかいぶつ、朝: 괴물)は、2006年公開の韓国映画。2006年7月27日に韓国、同年9月2日に日本で公開の後、2008年までに世界30か国以上で公開された。
韓国では公開初日の観客動員数45万人超で歴代1位を記録[8]、さらに韓国映画初の観客動員数1,300万人を突破、韓国国内の歴代興行収入記録を更新した[9]。日本でも当時の韓流ブームに乗って「僕の彼女を紹介します」(2004年日本公開)、「四月の雪」「私の頭の中の消しゴム」(2005年日本公開)等に続くヒットが期待されたが、初週の興行成績は7位に留まり[10]、韓国国内に続く大ヒットには至らなかった[11]。
タイトルの「グエムル」とは、原題の『괴물(怪物)』をカタカナ表記したものである。ただし、実際の発音は「グェムル」や「ゲムル」に近い。
1. ストーリー
漢江から突如上陸した黒い両生類のような怪物(グエムル)は、河原の人々を捕食殺害し、露店の男カンドゥ(ソン・ガンホ)の娘、ヒョンソ(コ・アソン)を捕まえて水中へ消えた。ヒョンソは怪物の巣の下水道から携帯電話で助けを呼ぶ。一方、在韓米軍は怪物は未知の病原菌を持ち、感染したとみられるカンドゥを捕えようとする。カンドゥと一家はヒョンソを救う為に追われながら怪物を探す。
2. キャスト
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| パク・カンドゥ | ソン・ガンホ | 山路和弘 |
| パク・ヒボン | ピョン・ヒボン | 佐々木梅治 |
| パク・ナミル | パク・ヘイル | 小森創介 |
| パク・ナムジュ | ペ・ドゥナ | 竹田まどか |
| パク・ヒョンソ | コ・アソン | 三村ゆうな |
| 怪物の声 | オ・ダルス | |
| セジン | イ・ジェウン | 村上想太 |
| セジュ | イ・ドンホ | 柴井伶太 |
| ホームレスの男 | ヨン・ジェムン | 駒谷昌男 |
| 黄色い服の男 | キム・レハ | |
| 影(私立探偵) | パク・ノシク | |
| ナミルの先輩 | イム・ピルソン | 中村浩太郎 |
3. スタッフ
- 監督・原案:ポン・ジュノ
- 製作:チョ・ヨンベ
- 製作総指揮:チョ・ヨンベ、キム・ウテク、ジョン・テソン
- 脚本:ポン・ジュノ、ハ・ジョンウォン、パク・チョルヒョン
- 撮影:キム・ヒョング
- 美術:リュ・ソンヒ
- 音楽:イ・ビョンウ
- 録音:イ・ソンチュル
- 音響:チョ・テヨン
- 照明:イ・ガンサン、ジョン・ヨンミン
- 編集:キム・サンミン
- 衣装:チョ・サンギョン
- メイク:ソン・ジョンヒ
- VFXスーパーバイザー:ケヴィン・ラファーティ
- アニメーション・視覚効果:ザ・オーファナージ
4. 作品解説
4.1. 社会風刺
作品には風刺的要素も含まれており、監督のポン・ジュノ自身が反米的な要素について解説している。かねてより漢江から怪物が出現する映画を作りたいと考えていたポン・ジュノは、2000年に在韓米軍が大量のホルムアルデヒドを漢江に流出させた漢江劇毒物放流事件をヒントに本作品を作った[12]。また、作中に登場する「エージェント・イエロー」という化学兵器はアメリカ軍がベトナムで使用した枯葉剤「エージェント・オレンジ」に掛けており、アメリカ軍を風刺したものである[13]。
映画の反米性は、監督自らが認めている[14]。映画の公開と同時期、盧武鉉政権が推し進めていた在韓米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移譲問題と映画を関連付ける報道もあった。米下院の韓米同盟聴聞会でヘンリー・ハイド下院国際関係委員長はこの映画の反米性を取り上げた[15][16][17]。
英語タイトルの『The Host』について、監督は「このタイトルが二重の意味を与えてくれることを望んでいます。ひとつは生物学的な暗示で、もうひとつはホスト(宿主)に対する社会政治的言及です」とインタビューで語っている[18]。
4.2. ロボトミー手術
未知のウイルスに感染したとして病院に隔離されたカンドゥは、ヒョンソを救出するために病院を脱出するが、再び在韓米軍に拘束され、鎮静剤の注射によっても沈静されず、頭蓋骨にドリルで孔を開ける手術を受ける。この手術はロボトミー手術であり[1]、米国で1930年代から1950年代にかけて広く行われていたものであるが、米国では1960年代を最後に手術自体が行われておらず[19]、世界の多くの国々では1970年代までに手術を禁止している。このシーンは、自国では認められない手術を韓国の一般市民に対して行うという在韓米軍の選択、ロボトミー手術によっても沈静されないカンドゥの意思を含む多義的な描写となっている。
4.3. 怪物
主役となる怪物のデザインはチャン・ヒチョルが担当し、最終デザインの確定までには2年半の期間を必要とした[20][2]。制作はWETAデジタルとザ・オーファナージが担当した。怪物制作には全製作費112億ウォンの半分に近い約50億ウォン(約6億円)の費用が使われた[2]。
監督は「怪物のキャラコンセプトは「憎めない悪役」で、動き方は(怪物の声を務めた)韓国のオ・ダルス、米国のスティーヴ・ブシェミやジャック・ブラック、そして日本の竹中直人からヒントを得た」と語っている[21][22]。
4.4. 盗作論争
怪物のデザインやストーリー展開が日本のアニメーション映画『WXIII 機動警察パトレイバー』からの模倣ではないかとの指摘があった[23][24]。韓国の三大紙(朝鮮日報・中央日報・東亜日報)はすべてこの問題を取り上げた[23][24][25][26]。ただし、日韓両国の配給関係者はこれらの疑惑を否定している[27][28]。
5. 評価
カンヌ国際映画祭の監督週間で完成前の本作を観たデレク・エリーは「モンスター映画というジャンルを覆しつつも観客を驚かせ、かつユーモアも織り交ぜるこの作品はカルト的人気を得るだろう」と評した[29]。
第80回(2006年度)キネマ旬報ベスト・テン 外国映画ベストテン3位。
6. 受賞歴
- 韓国
- 第5回大韓民国映画大賞
- 作品賞
- 監督賞 - ポン・ジュノ
- 音響賞 - チョ・テヨン
- 視覚効果賞 - ザ・オーファナージ
- 撮影賞 - キム・ヒョング
- 照明賞 - イ・ガンサン、ジョン・ヨンミン
- 第27回青龍賞
- 作品賞
- 助演男優賞 - ピョン・ヒボン
- 新人女優賞 - コ・アソン
- 第44回大鐘賞
- 監督賞 - ポン・ジュノ
- 編集賞 - キム・サンミン
- 海外
- 第39回シッチェス・カタロニア国際映画祭
- 視覚効果賞 - ザ・オーファナージ
- オリエント・エクスプレス賞 - ポン・ジュノ
- 第51回アジア太平洋映画祭
- 編集賞 - キム・サンミン
- 音楽賞 - イ・ソンチュル
- 助演男優賞 - ピョン・ヒボン
- 第27回ファンタスポルト国際ファンタジー映画賞
- 最優秀監督賞 - ポン・ジュノ
- 第1回アジア・フィルム・アワード
脚注
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